季節を通して作るちひろさんの保存食。
今回はおじいちゃんとおばあちゃんの畑で収穫した採れたていちごでジャム作り。
これはとても贅沢な愉しみですね。
お母さんならではのジャム作りのコツやアイデアもありますよ。
5月になると、露地栽培のいちごが出回り始めます。
甘くてかわいいいちご、みんな大好きですよね。
そのタイミングで毎年作るものといえば、"いちごジャム"です。
今年はタイミングよく京丹波のおばあちゃんの家(以前栗の渋皮煮の回でも紹介しましたね)に行くことができたので、おじいちゃんとおばあちゃんが作った貴重ないちごでジャムを仕込みました。
ジャム用にと選り分けたいちご、量ってみたらなんと3キロ!
ジャム屋さんになった気分で仕込みました。
今回使った砂糖は甜菜糖です。
我が家では何種類かのお砂糖を使い分けていますが、すっきりとした甘さの甜菜糖はいちご本来のおいしさを残したまま煮上げることができるので、ジャムにはいつも甜菜糖を使っています。
いちごに砂糖を振ってしばらく置いておくと、いちごからじわりと水分が出てきます。
おばあちゃんの家のいちごは流通しているものよりもかなり水分量が多いようで、お鍋の半分以上がいちごのシロップになりました。そのシロップで煮ていきます。
ちなみに、一般的なジャムのレシピでは、フルーツの重さの5割~7割の砂糖を入れるようです。甘さを加えるのにプラス、保存性を高めるという意味もあるようですね。
わたしが作るジャムには、砂糖は1割ほどしか入れません。それでも十分甘いし、こどもたちも、「あまーい」「おいしすぎる」と言って食べています。ただ、保存の面が心配なので少量ずつ小分けにして冷凍しています。
火を入れるとさらに水分が出るので、それを煮詰めるようにしていきます。白い泡のようなものはアクなので、できるだけ取ったほうがいいですね。
1時間経過したころの様子がこちら。
だいぶ煮詰まり、いちごもほわほわになりました。
わたしはここで一度冷まし、冷蔵庫で一晩寝かせてから、さらに30分ほど火を入れて仕上げています。寝かせることでいちごが「ジャムになろう!」と決心してくれ、いちごがジャム向きの味になってくれるような気がします。統一感のある味になります。
少し話はそれますが、わたしはいちごに恵まれています。
というのも、奈良の実家の両親も、京丹波の祖父母もいちごを作っているからです。
今年はどちらでもいちご狩りをさせてもらえました。やっぱり畑で食べるいちごは格別ですね!いちごは栽培がとっても難しくてなかなか思うように育たないそうですが、貴重ないちごを毎年いただけるのはとっても幸せです。
祖父母にも両親にも、まだまだ元気でおいしいいちごをはじめ、たくさんのお米やお野菜を作ってほしいなと思います。そしていつかわたしも・・・!?
年間を通して、季節の果物でジャムを作っています。
夏は桃やブルーベリー、秋から冬にかけてはりんごやさつまいも、年が明けたら柑橘など。
こどもたちには、手作りジャムを作っているときの匂いで「あー夏が来たんだな」など、季節を感じて味を知ってもらいたいなと思っています。
文 / ちひろ