えほんのはなし⑦「ほしが いっぱい・チータカ・スーイ」

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秋の夜・・星のおしゃべりが聞こえる絵本はいかがでしょう?

10月は 音が聞こえてくる絵本を2冊。

+ + +

『ほしが いっぱい』は小さな子どもの心におくる絵本。

ほら ほら みつけた

ほし ひとつ

もう ひとつ

きれいだな

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ほらね あの きいろい ほし

きらきら きら

ぺちゃくちゃ くちゃ

おしゃべりしてる

 

ページをめくるたびに、夜空の星たちの

おしゃべりや笑い声が聞こえてきます。

 

岸田衿子さんの文章がとても可愛く優しく心地よい。

寒い夜、ストーブの前で眠れない子どもを膝に乗せ、話したお話を絵本にしたのかしら?

(これは私の想像です^^)

 

添えられている、長新太さんのイラストはいつものごとく

子ども達の心にスルリと届くのです。

 

きれいな言葉は清々しい気持ちにさせてくれる。

子育て中、心がトゲトゲすることも少なくないですが

この絵本を声を出して子どもに読むと心が落ち着きます^^

その時間がとても好きです。

 

もう1冊は不思議な絵本『チータカ・スーイ』。 

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おふろやさん 」などの西村繁男さんの絵本です。

絵と音ですすむお話、なんだかわからないけれど面白い♩

  

こどもがくだんが チータカ チータカ すすみます。

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そのあとを りゅうが スーイ スーイ。

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街を練り歩く子ども楽団と竜たち。

ひたすら進んで、一休みしたと思ったらまた進む。

最後はどこへ行くのでしょう?

 

ちょっと昭和な時代の街。

よーく見ると街の中に色々発見がありますよ。

そして、大人達は子ども楽団が見えているのかな?

 

「結局なにが言いたいのか?」なんてつまらないことは不要ですね^^

読んで楽しい遊び心満点の絵本です。

 

最後の見開きページを見ると、子ども達は『わ〜〜!』となるけれど

大人の私は少し切ないような嬉しいような気持ちもするのです。

今もそれが見えるかな?もう見えないかも。

でも、もしかしたら見えるかな・・。

 

『ほしが いっぱい』と『チータカ・スーイ』。

残念ながらどちらも絶版なので、

図書館または古本屋さんで見つけたらぜひ読んでみてください。

きっと音が聞こえてきますよ^^

  

文/yuki(FLYERS design.

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→ほしがいっぱい (小さな子どもの心におくる絵本) 

岸田 衿子 / ぶん  長 新太 / え

 

チータカ・スーイ (日本傑作絵本シリーズ)

西村 繁男 / さく