秋の夜・・星のおしゃべりが聞こえる絵本はいかがでしょう?
10月は 音が聞こえてくる絵本を2冊。
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『ほしが いっぱい』は小さな子どもの心におくる絵本。
ほら ほら みつけた
ほし ひとつ
もう ひとつ
きれいだな
ほらね あの きいろい ほし
きらきら きら
ぺちゃくちゃ くちゃ
おしゃべりしてる
ページをめくるたびに、夜空の星たちの
おしゃべりや笑い声が聞こえてきます。
岸田衿子さんの文章がとても可愛く優しく心地よい。
寒い夜、ストーブの前で眠れない子どもを膝に乗せ、話したお話を絵本にしたのかしら?
(これは私の想像です^^)
添えられている、長新太さんのイラストはいつものごとく
子ども達の心にスルリと届くのです。
きれいな言葉は清々しい気持ちにさせてくれる。
子育て中、心がトゲトゲすることも少なくないですが
この絵本を声を出して子どもに読むと心が落ち着きます^^
その時間がとても好きです。
もう1冊は不思議な絵本『チータカ・スーイ』。
「おふろやさん 」などの西村繁男さんの絵本です。
絵と音ですすむお話、なんだかわからないけれど面白い♩
こどもがくだんが チータカ チータカ すすみます。
そのあとを りゅうが スーイ スーイ。
街を練り歩く子ども楽団と竜たち。
ひたすら進んで、一休みしたと思ったらまた進む。
最後はどこへ行くのでしょう?
ちょっと昭和な時代の街。
よーく見ると街の中に色々発見がありますよ。
そして、大人達は子ども楽団が見えているのかな?
「結局なにが言いたいのか?」なんてつまらないことは不要ですね^^
読んで楽しい遊び心満点の絵本です。
最後の見開きページを見ると、子ども達は『わ〜〜!』となるけれど
大人の私は少し切ないような嬉しいような気持ちもするのです。
今もそれが見えるかな?もう見えないかも。
でも、もしかしたら見えるかな・・。
『ほしが いっぱい』と『チータカ・スーイ』。
残念ながらどちらも絶版なので、
図書館または古本屋さんで見つけたらぜひ読んでみてください。
きっと音が聞こえてきますよ^^
文/yuki(FLYERS design.)
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岸田 衿子 / ぶん 長 新太 / え
西村 繁男 / さく