えほんのはなし20「おなかすいたー! 」

ehon20-top.jpgこどもたちの春休み目前!

親子でおいしくてたのしい時間が過ごせる絵本のコラムが届きました。

美味しいがつまった本、元気が出ます。

文 / ねこひ

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保育園から帰って来るなり、「おなかすいたーなんかないー?」が毎日次男お決まりのセリフ。
ちゃんとした焼き菓子は夫に任せるとして、この本に載ってるようなのだったら、私もできそう。

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『絵本おもしろふしぎ食べもの加工(全5巻セット)』生活環境教育研究会/編、 農文協、2003年
まるで科学の実験みたい。子ども向けなので見やすく分かりやすく、さらに料理本にはないような「どうして固まるのか」「どうして膨らむのか」などの理由もしっかり載っている。ただの料理本として使ってもいいし、子どもの自由研究にもおすすめ。 「ぷるぷるかたまるふしぎ」「いろいろ長もちのふしぎ」「ぶくぶく発酵するふしぎ」などテーマごとに分かれて5巻まで。

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バターやマヨネーズなどほとんど混ぜるだけで出来る簡単なものから、スモーク・たくあん・玄米茶という渋いもの、 果てはどんぐりクッキー・干し飯・人口イクラといった意外なもの まで幅広くチャレンジできる。不思議なことに、「料理」だと失敗するとめげそうになるものが、「実験」だと失敗して当たり前、次はもっと理想に近づけるように工夫してみよう!と思える。小さい子供から大人まで楽しめ、所要時間や難易度も書いてあるから、自分に合ったものを選びやすい。春休みに、何か作ってみませんか?

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『パン どうぞ』『ケーキ やけました』彦坂 有紀・もりと いずみ/作、講談社、2014年・2015年

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ため息が出るほど美味しそうな質感。彦坂木版工房のおふたりによる力作木版画絵本。『パン どうぞ』は「あんぱん どうぞ」「ロールパン どうぞ」と順にパンが出てくる幼児向け絵本なのだけど、シンプルな文と構成だけに、パンにいくらでも見とれていられる。

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『ケーキ やけました』ではホールのケーキを切り分けてもらうのが嬉しい。「おなかすいたー」が口癖の次男はもちろんこの絵本も大好き。それに何だか、食パンやチーズケーキはお父さんが作ったのにそっくりだものね。

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(ほら、こんな感じに)

作者おふたりのインタビューや制作風景を見て、地道で丁寧な作業の積み重ねがこのふんわりとした幸福感を作ってくれているのだと納得。気になった方は『コロッケ できました』『スープに なりました』もどうぞ。

●EhonNaviインタビュー記事 https://www.ehonnavi.net/specialcontents/contents.asp?id=199
● 彦坂木版工房 http://www.hicohan.com/about.html

文/ねこひ

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ねこひ 三月の羊内にある世界一小さな絵本屋
三月の羊 北海道産小麦粉100%で作る無添加のお菓子とパンの店
☆春のお菓子受付中
2010年西荻窪から北海道・大沼へ移住
通信販売は通年営業 
店舗販売は4月ー11月 火曜ー土曜

041-1353北海道亀田郡七飯町上軍川9-11
T/F 0138-67-2077
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北海道大沼での暮らしを綴る→大沼ねこひ日記