東京さんぽ10「高輪の坂上から坂下へ」

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東京さんぽ隊、新隊員satokoさんの大人の街散歩。

高輪の歴史ある建物を巡りながら

美味しいお店も忘れずに^^

文 / satoko

* * *

梅雨の晴れ間に、高輪の坂上から坂下へ向かうルート。

パンやおやつを調達しながらのお散歩へ向かいました。

スタートは高輪消防署二本榎出張所前。

  

昭和初期に建てられた、地域のシンボル的な存在のひとつ。

車庫には古い消防車が停まっています。

建築当時は建物上部の火の見櫓から埋め立て以前の東京湾が眺められたそうです。

昔の風景を想像させてくれるような佇まいは、レトロだけどかっこいい。

 

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消防署のすぐ近くにあるセイジアサクラへ。

赤いタイル張りと木枠の扉が可愛いお店です。訪れる時間に関わらず、何かしらパンが焼きあがっている場面に遭遇するのは人気の証拠ですね。
カレーパンで一躍有名になりましたが、どのパンも美味しく、私は特にゆず酵母を使ったパンが大好きです。

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大納言あんぱんとクリームパン。
また食べたい!と思わせる優しい風味と柔らかな食感。

セイジアサクラのお店の前は「二本榎通り」と呼ばれていて、細い2車線にもかかわらずバスのルートに組み込まれています。

住宅街の狭い通りなのにどうしてだろうと思って調べたら、この通りは旧東海道だったという事がわかりました。周辺にお寺が多いのも納得です。

この歴史のある通りを北上していきます。

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承教寺の変わり狛犬(件=くだん)と二本榎の碑。

個人的に ヒゲの狛犬と勝手に呼んでいますが、なんともいえない不思議な魅力があって、通るたびついつい覗いてしまいます。
隣には、通りの名前に由来した榎の跡地の石碑が立っています。

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京料理のお店の看板には「はも」。これからちょうど時期ですね。

うーんおいしそう! 家族で伺いたいお店のひとつです。

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以前何度か伺った和菓子屋さん(今は営業していません)。
新旧の建物が混在する場所に、お屋敷街として栄えていたという名残がみられます。

通りは徐々に下り坂へ。

時間があれば、東側の坂下にある泉岳寺(赤穂浪士でおなじみ)へ抜ける細い小道を探検気分で散策しても楽しい。(一帯の地図を眺めると、泉岳寺脇に続くとても細いルートが見えてきます。)

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都内屈指の和菓子店 松島屋さん。いつもお客さんがひっきりなしです。

予約がいっぱいで買えない時もあるけれど、この日はタイミングよく豆大福が出来上がってきたので、吉備大福と一つづつ買いました。

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豆大福の豆の塩気と硬さは、餡子の甘みにぴったり。
存在感のある味なので、小ぶりでも大満足。
一方の吉備大福はほわっと優しい甘さで、安心の一品。

 

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伊皿子交差点を左折し、魚籃坂を下ります。坂道の途中にあるのは、名前の由来となった魚籃寺。

坂を下りきってもう少しだけ高輪散歩の続き。。

魚籃坂下交差点を左手に進み、メゾンカイザー本店へ向かいます。

支店もたくさんある有名店ですが、こちらの本店は私のパン好きに拍車がかかったお店の一つなので、今でもはずせない一軒なのです。

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香辛料好きにおすすめしたいキュルキュマと、ぷにっとした弾力のバニラカスタードタルト。
ウコンの黄色が綺麗なキュルキュマは、ナッツ入り。ほんのり甘みがあって大好きです。

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帰宅後は、セイジアサクラとメゾンカイザーのサンドイッチを並べて お昼の準備。

最初は美味しいものを目指してでしたが、続けて通ううちに街の歴史に触れ、さらに魅力を感じている高輪周辺。

お寺に咲いていた綺麗な季節の花を眺めながら、今回もよい散歩の時間を過ごしました。

文 / satoko